ISO 22163

ISO/TS 22163:2017規格は、ISO 22163:2023規格へ

現在、ISO/TS 22163:2017「Railway applications — Quality management system — Business management system requirements for rail organizations: ISO 9001:2015 and particular requirements for application in the rail sector(鉄道用途-品質マネジメントシステム-鉄道組織に対するビジネスマネジメントシステム要求事項:ISO 9001:2015及び鉄道セクターの用途に対する特定要求事項)」規格は、日本国内の鉄道産業に従事する組織・企業においてはこの規格の認証取得へのニーズが少ないためなのか、その認証組織数数が少ないようです。

諸外国ではこの規格の認証取得がかなり進んでおり、諸外国の鉄道産業に進出する、サプライヤーとして参画する場合は、認証取得の有無を必ず問われることになります。また、構築や運用に関して難易度が結構高く、中小規模の組織では難しい側面があるのかもしれません。これは、IATF 16949:2016規格とAS 9100 Rev.Dを合わせたような規格で、更に複数の業界に特化した要求事項(例:RAMS/LCC)などが追加されていることをイメージしていただければと思います。

この規格は現在、ISO/DIS 22163:2022「Railway applications — Railway quality management system — ISO 9001:2015 and specific requirements for application in the railway sector」という段階にあり、ISOにおいて投票が終了したものの、相当数のコメントが寄せられたことから、それらをIRIS Management Centreが整理し、FDIS投票を経て来年2023年の初め頃にIS版として発行される予定です。

また、IRQBにおいてIRIS認証ルール(現状では「適合性評価」という名称となっています)の見直し・更新作業が開始されており、これもIS版発行と同時あるいは前後して発行されるであろうと考えられます。現在発行されているガイドライン各種は下記のサイトから無償で閲覧・ダウンロードすることが可能です。
https://www.irqb.org/publications/

参考:IRQB(the International Rail Quality Board)「国際鉄道品質委員会」とは
2018年に設立された鉄道運用、システム統合、設備製造の大手企業を集結するグローバルコンソーシアム。
https://www.irqb.org

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