6月2019

新しいFMEAについて

今月初旬に発行された「AIAG & VDA FMEA Handbook」について、日本国内の関係組織様からの販売体制も整ったことから、もう既に入手されておられる方々も多いことと存じます。

その内容を見ると、以前公開されていたDraft版や各種の資料のように、以下の3つの種類に分類されています。

・ DFMEA(設計FMEA)
・ PFMEA(製造工程FMEA)
・ MSR(ISO 26262対応のFMEA)

それぞれのモードにおけるFMEAの方法・手法は、以下の7つのステップから構成され、従来からの手法(事例:AIAG FMEA 4th)とはその取組方法(プロセス)が異なっていることに気が付かれた方々も多いことでしょう。ただ、VDA 4におけるFMEA活動を行っておられる組織各位様はあまり大きな違和感は無いかと思われます。

ステップ1:FMEAプロジェクト計画及び準備
ステップ2:構造分析・解析
ステップ3:機能分析・解析
ステップ4:故障分析・解析
ステップ5:リスク分析・解析
ステップ6:最適化
ステップ7:FMEA結果の文書化

また、FMEAフォームも従来とは異なりますが、これはエクセル・シートなどの汎用アプリを使って、容易に作成することが可能となっています。最近ではFMEAを含め、各種のコアツールを適用する際に、アプリケーションソフト(例:AIAG CTS、JMP、Minitab、JUSE-StatWorksなど)を利用される組織様がかなり多くなってきています。その主な理由としては、コスト削減(作業時間の削減)、人的ミスの防止(ポカヨケ)、部門横断的アプローチの積極的な推進などが挙げられるでしょう。

今回、大幅に刷新されたFMEA手法ですが、その適用時期の開始については今日現在、まだ明確にアナウンスされていません。しかし、近日中にも顧客固有要求事項(CSR’s)などが改訂発行され、組織各位で適用を余儀なくされることは間違いないでしょう。IATF 16949規格では、内部監査員、第二者監査員に対し「力量の実証」が要求されており、その中で、コアツールに関する知識も要求されていることにも注意すべきです。

弊社では、現在IATF 16949規格の構築ご支援を行わせて頂いている組織各位様、または契約を取り交わしている組織各位様へは優先的に対応をさせて頂くため、トレーニングなどに関する資料を策定中です。その内容はまだ未確定な要素・部分が多いのですが、各種のFMEAに対するトレーニング時間は、とても1日(8時間)で済ませられるものではないと判断しております。また、”設計責任の無い組織”様におかれても、DFMEAの知識は必須となりますことを付け加えておきたいと存じます。