(注記)本項目における内容は、規格名称及び用語等を除いて弊社固有の解釈記述によるものです。無断利用、複写、転用、引用等は一切お断り申し上げます。

第五節 製品実現
(製品実現計画)
第二十六条 製造業者等は、製品実現(この節の規定により製造業者等が行う製品の実現に向けた一連の業務をいう。)に必要な工程について、計画を作成するとともに、確立しなければならない。
2 製造業者等は、前項の計画(以下「製品実現計画」という。)と、製品実現に係る工程以外の工程に係る要求事項との整合性を確保しなければならない。
3 製造業者等は、製品実現計画の策定を行うにあたっては、次に掲げる事項を、適切に明確化しなければならない。
一 当該製品に係る品質目標及び製品要求事項
二 所要の工程、品質管理監督文書及び資源であって、当該製品に固有のもの
三 所定の検証、バリデーション、監視測定及び試験検査に係る業務であって当該製品に固有のもの並びに製造所からの製品の出荷の可否を決定するための基準(以下「製造出荷可否決済基準」という。)
四 製品実現に係る工程及びその結果としての製品が製品要求事項に適合していることを実証するために必要な記録
4 製造業者等は、製品実現計画の策定に係る工程出力情報を、製造所の作業方法に見合う形式によるものとしなければならない。
5 製造業者等は、製品実現に係るすべての工程における製品のリスクマネジメントに係る要求事項書を作成しなければならない。
6 製造業者等は、リスクマネジメントに係る記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
26.第26条(製品実現計画)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.1 Planning of product realization」に相当するものであること。
(2)製品実現計画は、第14条第1項の品質管理監督システムの計画と相矛盾せずに、個別の製品について、製品実現に関連する工程に関し策定されるものであること。
(3)第5項の「製品実現に係るすべての工程における」とは、第5節の製品実現に係る各工程すべてを見渡した上で、そのうちリスクマネジメントの対象とすべきもの及びその結果を適用すべきものについてという趣旨であること。
(4)第5項の「リスクマネジメントに係る要求事項書」は、製品全般に係る一般的なリスクマネジメントの要求事項に関してまず作成した上で、各製品ごとの製品実現計画の策定に際し、当該製品の特性等を勘案の上、具体的に作成することが望ましいものであること。
(5)第5項、第6項の規定に基づくリスクマネジメントに係る要求事項書の作成及び記録の作成、保管は、第4条第1項の規定に基づき設計開発に係る規定(第30条から第36条まで)が適用されない医療機器についても求められるものであること。


(製品要求事項の明確化)
第二十七条 製造業者等は、次に掲げる事項を製品要求事項として明確にしなければならない。
一 当該製品に係る製品受領者要求事項(製造所からの製品の出荷及び出荷後の業務に係る要求事項を含む。)
二 製品受領者が明示してはいないものの、製品受領者があらかじめ規定し、又は意図した当該製品に係る使用方法又は操作方法に必要な要求事項であって既知のもの
三 法令の規定等のうち、当該製品に関するもの
四 その他製造業者等が明確にした要求事項
【0330001】
27.第27条(製品要求事項の明確化)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.2.1 Determination of requirements related to the product」に相当するものであること。
(2)この条は、設計開発を行おうとする製品、既存の製品のいずれにも適用されうるものであること。


(製品要求事項の照査)
第二十八条 製造業者等は、製品の供給に関与するにあたって、あらかじめ製品要求事項の照査を実施しなければならない。
2 製造業者等は、前項の照査を実施するにあたっては、次に掲げる事項を確認しなければならない。
一 当該製品に係る製品要求事項が定められ、文書化されていること。
二 製品受領者との取り決め又は製品受領者からの指示における要求事項が、以前に提示されたものと相違する場合においては、当該相違点が解明されていること。
三 製造所が、あらかじめ定められた要求事項に適合する能力を有していること。
3 製造業者等は、第一項の照査の結果に係る記録及び当該照査の結果に基づき採った措置に係る記録を作成し、これを保管しなければならない。
4 製造業者等は、製品受領者が要求事項を書面で示さない場合においては、製品受領者への製品の供給を承諾するにあたり、あらかじめ、その製品受領者要求事項の内容を確認しなければならない。
5 製造業者等は、製品要求事項が変更された場合においては、関連する文書が改訂されるようにするとともに、関連する職員に対し変更後の製品要求事項が周知されるようにしなければならない。
【0330001】
28.第28条(製品要求事項の照査)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.2.2 Review of requirements related to the product」に相当するものであること。
(2)第1項の「製品の供給に関与するに当たって」とは、例えば取決めの受諾、取決めへの変更の受諾等が含まれうるものであること。
(3)第3項の「第1項の照査の結果に係る記録」とは、照査を行った者の署名及び日付程度でよいものであるが、それに基づき採った措置についてはその主な内容をより詳細に記録すること。


(製品受領者との情報の伝達)
第二十九条 製造業者等は、製品受領者との次に掲げる事項に係る情報の伝達のために実効性のある実施要領を明確にし、実施しなければならない。
一 製品情報の伝達
二 製品受領者との間における照会、確認、指示、連絡、報告及び取り決めの取扱い(これらの変更を含む。)
三 製品受領者の意見(苦情を含む。)
四 第六十二条第二項に規定する通知書の発行及び実施
【0330001】
29.第29条(製品受領者との情報の伝達)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.2.3 Customer communication」に相当するものであること。
(2)この省令の規定の実施のほか、GQP省令、GVP省令等に基づく製品受領者との情報伝達のうち必要なものについて対象にすること。


(設計開発計画)
第三十条 製造業者等は、製品の設計開発のための手順書を作成しなければならない。
2 製造業者等は、設計開発の計画(以下「設計開発計画」という。)を策定するとともに、設計開発を管理しなければならない。
3 製造業者等は、設計開発計画の策定において、次に掲げる事項を明確にしなければならない。
一 設計開発の段階
二 設計開発の各段階それぞれにおいて適切な照査、検証、バリデーション及び設計移管業務(設計開発に係る工程出力情報について、あらかじめ実際の製造に見合うものであるかどうかについて検証した上で、製造工程に係る仕様とする業務をいう。)
三 設計開発に係る部門及び職員の責任及び権限
4 製造業者等は、実効性のある情報の伝達並びに責任及び権限の明確な割当がなされるようにするために、設計開発に関与する各者間の連絡を管理監督しなければならない。
5 製造業者等は、設計開発計画を文書化し、設計開発の進行に応じ適切に更新しなければならない。
【0330001】
30.第30条(設計開発計画)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.3.1 Design and development planning」に相当するものであること。
(2)第2項の規定に基づき、設計開発の各活動に関する設計開発計画を作成し、当該計画に基づき、設計開発に係る業務の進行を管理すること。
(3)第3項第3号及び第4項の規定に基づき、設計開発に携わる各者間の組織上及び技術上の相互関係を明確にするとともに、必要な情報が実効性をもって伝達される仕組みを構築し管理監督すること。


(設計開発に係る工程入力情報)
第三十一条 製造業者等は、製品要求事項に関連した次に掲げる設計開発に係る工程入力情報を明確にするとともに、当該情報に係る記録を作成し、これを保管しなければならない。
一 意図した使用方法又は操作方法に応じた、効能、効果、性能及び安全性に係る製品要求事項
二 従前の類似した設計開発から得られた情報であって、当該設計開発への工程入力情報として適用可能なもの
三 第二十六条第五項のリスクマネジメントに係る工程出力情報
四 法令の規定等
五 その他設計開発に必須の要求事項
2 製造業者等は、設計開発に係る工程入力情報について、その妥当性を照査し、承認しなければならない。
【0330001】
31.第31条(設計開発に係る工程入力情報)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.3.2 Design and development inputs」に相当するものであること。
(2)設計開発に係る工程入力情報は、設計開発の検証やバリデーションといった、設計開発に係る業務を効果的・効率的にするために、適切な範囲、程度のものを対象とすべきものであること。


(設計開発に係る工程出力情報)
第三十二条 製造業者等は、設計開発に係る工程出力情報を、設計開発に係る工程入力情報と対比した検証を可能とする形式により保有しなければならない。
2 製造業者等は、設計開発から工程の次の段階に進むことを許可するにあたり、あらかじめ当該設計開発に係る工程出力情報を承認しなければならない。
3 製造業者等は、設計開発に係る工程出力情報を、次に掲げる条件に適合するものとしなければならない。
一 設計開発に係る工程入力情報たる要求事項に適合するものであること。
二 購買、製造及びサービスの提供のために適切な情報を提供するものであること。
三 製造出荷可否決定基準を含むものであること。
四 製品の安全かつ適正な使用方法又は操作方法に不可欠な当該製品の特性を規定しているものであること。
4 製造業者等は、設計開発に係る工程出力情報の記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
32.第32条(設計開発に係る工程出力情報)関係(第80条において準用す
る場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.3.3 Design and development outputs」に相当するものであること。
(2)設計開発に係る工程出力情報としては、次のものが含まれうるものであること。
ア. 製品等に係る仕様(仕様書、図面等)
イ. 製造及びサービス提供における手順及び作業環境に係る要求事項
ウ. 包装及び表示に係る要求事項
エ. 識別に係る要求事項
オ. 追跡可能性に係る要求事項
カ. 附帯サービスに係る要求事項
(3)第4項の「設計開発に係る工程出力情報の記録」は、第30条第2項の設計開発計画に従って設計開発に係る工程出力情報が得られたことを実証する記録が含まれうるものであること。


(設計開発照査)
第三十三条 製造業者等は、設計開発について、その適切な段階において、設計開発計画に定めた実施要領に従って、次に掲げる事項を目的とした体系的な照査(以下「設計開発照査」という。)を実施しなければならない。
一 設計開発の結果が要求事項に適合することができるかどうかについて評価すること。
二 設計開発に問題がある場合においては、当該問題の内容を識別できるようにするとともに、必要な措置を提案すること。
2 製造業者等は、設計開発照査に、当該照査の対象となっている設計開発段階に関連する部門の代表者及び当該設計開発に係る専門家を参加させなければならない。
3 製造業者等は、設計開発照査の結果の記録及び当該結果に基づき所要の措置を採った場合においては、その記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
33.第33条(設計開発照査)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.3.4 Design and development review」に相当するものであること。
(2)設計開発照査を行うべき時期については、あらかじめ第30条第2項の設計開発計画において定めておくべきものであること。
(3)設計開発照査において考慮すべき事項には、次の事項が含まれうるものであること。
ア.当該設計開発に係る工程入力情報は十分なものであるか。
イ.当該設計開発に係る製品の製造を実現する上で製造所の工程の能力で十分であるか。
ウ.安全に関する考慮はなされているか。
(4)第3項の「設計開発照査の結果の記録」には、実施した年月日、出席者の氏名、所属名、職名等が含まれうるものであること。


(設計開発の検証)
第三十四条 製造業者等は、設計開発に係る工程出力情報が当該設計開発に係る工程入力情報たる要求事項に適合している状態を確保するために、設計開発計画に定めた実施要領に従って検証を実施しなければならない。
2 製造業者等は、前項の検証の結果の記録(当該検証結果に基づき所要の措置を採った場合においては、その記録を含む。)を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
34.第34条(設計開発の検証)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.3.5 Design and development verification」に相当するものであること。
(2)検証には、実証されている設計との比較、試作品等が作成された場合においては試験検査が含まれうるものであること。
(3)製品の安全と性能は実際の使用状況を最大限代表している条件の下で検証されるべきものであること。


(設計開発バリデーション)
第三十五条 製造業者等は、製品を、規定された性能、使用目的若しくは操作方法に係る要求事項に適合するものとするために、当該製品に係る設計開発計画に定めた実施要領に従って、当該設計開発のバリデーション(以下この条において「設計開発バリデーション」という。)を実施しなければならない。
2 製造業者等は、製造所からの製品の出荷を行うにあたり、あらかじめ設計開発バリデーションを完了しなければならない。ただし、当該製品に係る医療機器の使用時の組立て若しくは設置の後でなければバリデーションを行うことができない場合においては、当該医療機器の使用者への受渡しまでに設計開発バリデーションを行わなければならない。
3 製造業者等は、設計開発バリデーションの結果の記録及び当該バリデーションの結果に基づき所要の措置を採った場合においてはその記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
35.第35条(設計開発バリデーション)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.3.6 Design and development validation」(他法の規定に係るものを除く。)に相当するものであること。
(2)第1項に規定する設計開発バリデーションは、設計開発の検証に合格した後、実際の製造工程で製造された、最終製品又はその形態となっている試作品に対して、実際の又はシミュレートされた使用条件の下で行うものであること。
(3)第2項に規定されているとおり、あらかじめ設計開発バリデーションを完了していなければ、原則として、製造所から当該製品の出荷を行ってはならないこととされていることに留意すること。
(4)設計開発バリデーションには、適切な関連学術文献、既に市販されている類似かつ妥当な製品等を基にした臨床評価、実際の検査の環境において体外診断用医薬品が意図したように機能するかどうかの性能評価等も含まれうるものであること。


(設計開発の変更の管理)
第三十六条 製造業者等は、設計開発の変更を行った場合においては、当該変更の内容を識別できるようにするとともに、当該変更に係る記録を作成し、これを保管しなければならない。
2 製造業者等は、設計開発の変更を実施するにあたり、あらかじめ照査、検証及びバリデーションを適切に行い、許可しなければならない。
3 製造業者等は、設計開発の変更の照査の範囲を、当該変更が構成部品等及び既に製造所から出荷された製品に及ぼす影響の評価を含むものとしなければならない。
4 製造業者等は、第二項の規定による変更の照査の結果に係る記録(当該照査結果に基づき所要の措置を採った場合においては、その記録を含む。)を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
36.第36条(設計開発の変更の管理)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.3.7 Control of design and development changes」に相当するものであること。
(2)設計開発の変更としては、次のものが含まれうるものであること。
ア. 製品受領者によって要求された変更。
イ. 設計開発照査、設計開発検証又は設計開発バリデーションにおいて必要とされた変更。
ウ. 是正措置又は予防措置において必要な変更。
(3)第4項の規定に基づき、第2項の規定による設計開発の変更の照査の結果に係る記録を作成する場合においては、変更の内容についても記載すること。

(購買工程)
第三十七条 製造業者等は、購買物品が、自らの規定する購買物品に係る要求事項(以下「購買物品要求事項」という。)に適合するようにするための手順書を作成しなければならない。
2 製造業者等は、購買物品の供給者及び購買物品に適用される管理の方法及び程度を、当該購買物品がその後の製品実現に係る工程又は製品に及ぼす影響に応じて定めなければならない。
3 製造業者等は、購買物品要求事項に従って購買物品を供給する能力を根拠として、購買物品の供給者を評価し、選定しなければならない。
4 製造業者は、購買物品の供給者の選定、評価及び再評価に係る判断基準を定めなければならない。
5 製造業者等は、第三項の評価の結果に係る記録(当該評価結果に基づき所要の措置を採った場合においてはその記録を含む。)を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
37.第37条(購買工程)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.4.1 Purchasing process」に相当するものであること。
(2)構成部品等のうち特に品質に影響を及ぼすものについては、医療機器の製造業者が行う購買時の検査だけでは十分にその品質を確保できない場合があり、構成部品等の購買管理は、製品の品質を管理するための必要要件の一つであること。
(3)第2項の「購買物品に適用される管理の方法」とは、次の事項を含むものであること。
ア. 購買物品の輸送に関する事項
イ. 受渡時の購買物品の試験検査に関する事項
ウ. イ.における試験検査に適合しない購買物品の取扱いに関する事項
(4)第2項の規定に基づき、その後の製品実現又は最終製品に及ぼす影響の大きなものとして定めた構成部品等及び製造用物質については、個々の製品ごとに、該当するものを製品標準書において規定するほか、第48条(追跡可能性の確保)及び第49条(特定医療機器に係る製品の追跡可能性の確保)の規定に基づき適切な程度の追跡可能性を確保すること。また、その指定の基準については、手順書において明らかにしておくこと。
(5)第3項の「購買物品の供給者を評価」の方法としては、製造業者等自身による供給者における品質管理監督システムの監査によるものから、供給者の品質管理監督システムの認証等の履歴の評価まで含まれうるものであり、製造業者等として、その製品に及ぼす影響等を勘案し適切な方法を選択すべきものであること。
(6)第4項の「購買物品の供給者の選定、評価及び再評価に係る判定基準」については、製品に及ぼす影響等を勘案し適切なものとすべきものであること。


(購買情報)
第三十八条 製造業者等は、他の方法によることが適切であることを文書により示すことができる場合を除き、購買物品に関する情報(以下「購買情報」という。)に次に掲げる購買物品要求事項を含めなければならない。
一 購買物品の出荷の可否の決定、購買物品の供給者の施設における手順、工程並びに設備及び器具に係る要求事項
二 購買物品の供給者の職員の適格性の確認に係る要求事項
三 購買物品の供給者の品質管理監督システムに係る要求事項
四 その他購買物品に関し必要な事項2 製造業者等は、購買物品の供給者に対し購買情報を提供するにあたり、あらかじめ当該購買物品要求事項の妥当性を確認しなければならない。
3 製造業者等は、第四十八条第二項の規定により手順書に定めた追跡可能性を確保した上で、関連の購買情報が記載された文書及び記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
38.第38条(購買情報)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.4.2 Purchasing information」に相当するものであること。
(2)第3項の規定を勘案し、第48条第2項の規定に基づき必要な追跡可能性を定める上においては、作成及び保管すべき購買情報が記載された文書及び記録としてどのようなものが求められるかを定めておくべきものであること。
(3)例えばある構成部品を購買するときに拠った仕様書の版に係る情報が、製品の追跡可能性の確保上重要であれば、当該情報は購買情報が記載された文書又は記録の一部として保管されるべきものであること。


(購買物品の検証)
第三十九条 製造業者等は、購買物品が購買物品要求事項に適合しているようにするために必要な試験検査及びその他の業務を定め、実施しなければならない。
2 製造業者等は、自ら又はその製品受領者が購買物品の供給者の施設において購買物品の検証を実施することとしたときは、当該検証の実施要領及び購買物品の供給者からの出荷の可否の決定の方法を前条の購買情報の中で明確にしなければならない。
3 製造業者等は、前項の検証の記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
39.第39条(購買物品の検証)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.4.3 Verification of purchased product」に相当するものであること。
(2)購買物品の試験検査の方法、頻度等については、製品標準書において規定しておくこと。
(3)この条は、購買物品を受領するに当たり金銭の支払いがなされるか否かにかかわらず、製造業者等の品質管理監督システムの外部から受け取られる物品(例えば同一法人の他の製造所において製造された製品を購買物品として受け入れることが考えられる。)のすべてに適用されるものであること。


(製造及びサービス提供の管理)
第四十条 製造業者等は、製造所における製造及びサービス提供について、計画を策定し、次に掲げる管理条件(当該製造所における製造の内容等から該当しないと認められる管理条件を除く。)の下で実施しなければならない。
一 製品の特性を記述した情報が利用できる体制にあること。
二 手順書、要求事項書、作業指図書並びに所要の参照試料及び参照試料測定に係る手順書が利用できる体制にあること。
三 当該製造に見合う設備及び器具を使用していること。
四 監視測定のための設備及び器具が利用できる体制にあり、かつ、当該設備及び器具を使用していること。
五 第五十七条から第五十九条までの規定に基づき監視測定を実施していること。
六 この章の規定に基づき、工程の次の段階に進むことの許可、製造所からの製品の出荷の可否の決定、出荷及び出荷後業務を行っていること。
七 手順書等に定められた包装及び表示に係る作業を実施していること。
2 製造業者等は、製品のロットについて、第四十八条第二項の規定により手順書に規定した程度の追跡を可能とし、かつ、製造数量及び製造所からの出荷決定数量を識別できるようにした記録を作成し、これを保管しなければならない。
3 製造業者等は、前項の規定により作成したロットについての記録を検証し、承認しなければならない。
【0330001】
40.第40条(製造及びサービス提供の管理)(第80条において準用する場合を含む。)
(1) この条は、ISO13485:2003 の「7.5.1 Control of production and service provision」に相当するものであること。
(2) 第2項の記録は、いわゆる製造記録を指すものであり、次の情報に係る記録又はその関連の文書のタイトルと場所を含みうるものであること。
ア. 製品の名称及びロット番号又は製造番号
イ. 製造工程名及び作業年月日
ウ. 構成部品等の名称、ロット番号又は製造番号及び使用量、配合量若しくは仕込量
エ. 資材の名称、管理番号及び使用量
オ. 各製造工程においての出来高量並びに理論収量に対する収率
カ. 試験検査の結果及びその結果が不適であった場合において採られた措置
キ. 記録者名及び記録年月日
ク. その他製品の製造に関する記録として必要な事項
(3) 第2項の記録は、第48条第1項の規定に基づき作成した追跡可能性の確保に係る手順書において、同条第2項の規定に基づき規定した、製品ごとの追跡可能性の確保の程度及びそのために必要な記録に係る要件に合致している必要があること。


(製品の清浄管理)
第四十一条 製造業者等は、その製品が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該製品の清浄に係る要求事項書を作成しなければならない。
一 当該製造業者等が清浄を行った後に、滅菌又は使用若しくは操作がなされるもの
二 当該製造業者等が未滅菌のまま供給をし、その後、清浄化工程を経て、滅菌又は使用若しくは操作がなされるもの
三 当該製造業者等が未滅菌で使用又は操作がなされるものとして供給するものであって、使用又は操作中の清浄が重要であるもの
四 当該製造業者等がその製造中に、製造用物質を除去することとしているもの
【0330001】
41.第41条(製品の清浄管理)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.1.2.1 Cleanliness of product and contamination control」に相当するものであること。
(2)「要求事項書を作成」とは、必ずしも単独の文書を作成することを求めているものではなく、当該要求事項を、製品標準書等に記載し規定することで足りるものであること。
(3)第1号の規定は当該製造業者等がその清浄化工程を実施するに当たっての、第2号及び第3号の規定は当該製造業者等が製品を出荷するに当たっての、及び第4号の規定は当該製造業者等が製造用物質を除去するに当たっての当該製品の清浄に係る要求事項書を作成することをそれぞれ求めているものであること。


(設置業務)
第四十二条 製造業者等は、施行規則第九十三条第一項に規定する設置管理医療機器に係る製品の製造を行う場合においては、他の方法によることを文書により示すことが出来る場合を除き、医療機器の設置及び当該設置の検証に係る可否の決定基準を含む要求事項書を作成しなければならない。
2 製造業者等は、前項の要求事項書を製造販売業者に提供しなければならない。
【0330001】
42.第42条(設置業務)関係
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.1.2.2 Installation activities」の一部に相当するものであること。
(2)第2項の規定に基づき製造販売業者に提供される要求事項書は、施行規則第93条(設置に係る管理に関する文書)の規定に基づき、製造販売業者が設置管理基準書を作成するための基礎資料となるものであること。
(3)要求事項書は、医療提供施設等において医療機器を正しく設置するという観点から作成するものであり、インターロック等安全制御機構及び安全制御回路の設置については、特に留意すること。作成に当たっては、作業中における混同、手違い等の人為的な誤りを防止するための方法を確立しておくこと。
(4)要求事項書への具体的記載事項としては、下記のものが含まれうるものであること。
ア. 作業員の安全確保対策
イ. 使用上必要となるスペース(縦、横及び高さ)
ウ. 換気に必要となるスペース
エ. 設置に必要な建築物の強度
オ. 使用する電源設備の容量
カ. 使用する保護接地、追加保護接地、機能接地及び等電位化設備の種類及び施工方法
キ. 設置時の作業現場及び周辺環境への影響(電離放射線、電磁波傷害等)
ク. 設置時の作業現場及び周辺環境の管理条件及び管理方法
ケ. 設置に用いる部品、ユニット、工具等の取扱方法
コ. 設置方法(組立作業を行う必要がある場合には、組立方法を含む。)
サ. 設置された医療機器の品質、性能及び安全性の確認方法
シ. 設置時の作業現場において利用するチェックリスト
ス. その他必要な事項
(5)なお、大型の医療機器等、実際の設置の作業を行うに際して市場への出荷可否決定を行わざるを得ない製品の市場への出荷については、次の要領によること。
ア. 製造業者(GQP省令の規定に基づき、市場への出荷の可否決定を行うことを委託されている者に限る。)は、製造又は輸入等した製品を引渡し先(設置場所)に持ち込む。
イ. 設置に当たり、当該製造業者が、機器・体外診QMS省令の規定に基づき外観検査等、市場への出荷可否決定に必要な試験検査を行い、当該製造業者としての製造行為を完了させること。なお、この場合の手順等は、当該製造業者として、機器・体外診QMSに基づく製品標準書又は手順書において規定
しておくほか、製造販売業者の品質管理業務手順書等にも適宜反映すること。
ウ. 外観検査を含め製造行為を完結させるのに必要な試験検査をすべて製造業者で終了させ、GQPの規定に基づき市場への出荷の可否の決定が行われる。
エ. 出荷可とされた後に、(製造販売業者を経由して)販売業者等に所有権が移転するとともに、製造販売業者から当該販売業者等(又はその委託を受けた者)に対し設置管理基準書が交付される。
オ. 当該販売業者等(又はその委託を受けた者)は、設置管理を行う。

(附帯サービス業務)
第四十三条 製造業者等は、製造に附帯したサービス業務(以下「附帯サービス業務」という。)の実施があらかじめ定められた要求事項である場合においては、当該要求事項への適合状況の検証及び当該業務の実施のために、手順書、作業指図書並びに所要の参照試料及び参照試料の測定に係る手順書を作成しなければならない。
2 製造業者等は、実施した附帯サービス業務の記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
43.第43条(附帯サービス業務)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.1.2.3 Servicing activities」に相当するものであること。
(2)ここでいう「附帯サービス」とは、製品を製造し、供給することに伴い附帯するサービスをいうものであり、修理業務、保守業務のほか、例えば技術的助言の提供、ユーザーの教育、予備部品の供給等が含まれうるものであること。
(3)法第40条の2の規定により、医療機器の修理業の許可を受けた者でなければ、業として、医療機器の修理をしてはならない(医療機器の製造業者(医療機器包装等製造業者を除く(施行規則第196条))が、自ら製造をする医療機器を修理する場合を除く。)こととされていることに留意すること。
(4)製品標準書及び手順書に規定されている方法により製品の修理をする際において、不適合製品を発見した場合においては、第60条(不適合製品の管理)の規定により適切な管理を行うこと。


(滅菌製品の製造管理)
第四十四条 施行規則第二十六条第五項第二号の区分の製造業者及び施行規則第三十六条第四項第二号の区分の外国製造業者(以下「滅菌医療機器製造業者等」と総称する。)は、各滅菌ロットについて、その滅菌工程の工程指標値の記録を作成し、これを保管しなければならない。
2 滅菌医療機器製造業者等は、前項の記録を製品の各製造ロットまで追跡することが可能なものとしなければならない。
3 滅菌医療機器製造業者等は、第二十四条第一項及び第二項に規定するもののほか、次に掲げる業務運営基盤を保有し、維持しなければならない。
一 製品の製造工程に応じ、じんあい又は微生物による汚染を防止するのに必要な構造及び設備(製造設備等の有する機能によりこれと同程度の効果を得られる場合においては、この限りではない。)
二 製品の組み立て作業及び包装作業を行う作業室又は作業管理区域(作業室及び廊下等から構成されていて、全体が同程度に清浄の維持ができるように管理される区域をいう。以下同じ。)に製品の製造工程に応じ、清浄の程度を維持管理できる構造及び設備
三 製品の組立作業及び包装作業を行う作業室又は作業管理区域に、製品の種類及び製造工程に応じ、必要な質及び量の製造用水を供給する設備
四 製品の種類に応じ、その製造に必要な滅菌装置
五 製品の種類に応じ、その滅菌工程の管理に必要な設備及び器具
【0330001】
44.第44条(滅菌製品の製造管理)関係
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.1.3 Particular requirements for sterile medical devices」に相当するものであること。
(2)第3項は、製造所として全般的に要求する構造設備のうち、製造する製品により要否を判断する構造及び設備について規定されたものであり、製品に照らし合わせて構造設備の要否が判断されるものであること。
(3)第3項第1号の「製造工程に応じ、じんあい又は微生物による汚染を防止するのに必要な構造及び設備」とは、滅菌医療機器に係る製品の組立作業及び包装作業を行う作業室は、密閉構造(作業室の出入口及び窓等が密閉することができる構造のものをいう。) であり、かつ、空気調和装置等の設備を有していることを意味するものであること。


(製造工程等のバリデーション)
第四十五条 製造業者等は、製造及びサービス提供に係る工程について、それ以降の監視測定では当該工程の結果たる工程出力情報を検証することができない場合(製品が使用若しくは操作され、又はサービスが提供された後にのみ不具合が明らかになる場合を含む。)においては、バリデーションを行わなければならない。
2 製造業者等は、前項の工程が、第十四条第一項の計画に定めた結果を得ることができることを、バリデーションによって実証しなければならない。
3 製造業者等は、第一項の規定によりバリデーションの対象とされた工程について、次に掲げる事項に係る実施要領を定めなければならない。ただし、当該工程の内容等から該当しないと認められる事項を除く。
一 当該工程の照査及び承認のための判定基準
二 設備及び器具の承認及び職員の適格性の確認
三 方法及び手順
四 第九条に規定する記録に係る要求事項
五 再バリデーション(製造手順を変更した場合等において、再度バリデーションを行うことをいう。)
4 製造業者等は、製品の製品要求事項への適合に影響を及ぼす製造及びサービス提供へのソフトウエアの適用(ソフトウエアに係る変更又はその適用に係る変更を含む。)のバリデーションに係る手順書を作成しなければならない。
5 製造業者等は、前項のソフトウエアの適用について、当該ソフトウエアの初回使用にあたり、あらかじめバリデーションを行わなければならない。
6 製造業者等は、第一項から前項までに規定するバリデーションの記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
45.第45条(製造工程等のバリデーション)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.2.1 Validation of processes for production and service provision − General requirements」に相当するものであること。
(2)第1項の規定によりバリデーションの対象とすべき工程として、少なくとも、滅菌処理に係る製造工程等が含まれうるものであること。
(3)第4項の「ソフトウェアの適用のバリデーション」とは、そのソフトウェアが意図した通りに適用されるかどうかを確認するものであること。
(4)第4項の規定に基づき、ソフトウェアに係る変更及びソフトウェアの適用に係る変更についてもバリデーションを適切に実施することにより、製品要求事項への適合に影響を及ぼす製造及びサービス提供に適用されるソフトウェアに不適切な変更が加えられないよう、適切な管理を図るべきものであること。
(5)第5項の規定は、その施行の際に既に使用しており、その使用に妥当性があると考えられるソフトウェアには適用しない。


(滅菌工程のバリデーション)
第四十六条 滅菌医療機器製造業者等は、滅菌工程のバリデーションに係る手順書を作成しなければならない。
2 滅菌医療機器製造業者等は、滅菌工程について、その初回実施にあたり、あらかじめバリデーションを行わなければならない。
3 滅菌医療機器製造業者等は、滅菌工程のバリデーションの結果の記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
46.第46条(滅菌工程のバリデーション)関係
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.2.2 Particular requirements for sterile medical devices」に相当するものであること。
(2)第1項の規定により滅菌工程のバリデーションに係る手順書を作成するときは、「滅菌バリデーション基準」に基づき、滅菌バリデーションが適切に行われるよう適切に規定すること。
(3)第2項の「(滅菌工程の)初回実施」とは、当該製造所において滅菌製品を初めて製造する場合のほか、新たな滅菌工程を追加した場合等を含むものであること。


(識別)
第四十七条 製造業者等は、製品実現に係るすべての工程において、適切な手段により製品を識別表示により区分しなければならない。
2 製造業者等は、前項に規定する識別表示による区分に係る手順書を作成しなければならない。
3 製造業者等は、当該製造業者等に返却された製品を識別表示により適合製品から区分されるようにするための手順書を作成しなければならない。
【0330001】
47.第47条(識別)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.3.1 Identification」に相当するものであること。
(2)識別は、製造中における構成部品等の管理、製品の出所や状態の実証、追跡可能性の確保、品質に係る問題が発生した場合における原因究明等のために重要なものであること。
(3)第1項の規定に基づき識別表示により区分を行うべきものとして、製品のほか、必要に応じて構成部品等、中間製品、製造用物質等についてもその対象となるものであること。


(追跡可能性の確保)
第四十八条 製造業者等は、追跡可能性の確保に係る手順書を作成しなければならない。
2 製造業者等は、前項の手順書において、製品ごとに追跡可能性の確保の程度及びそのために必要な記録に係る要件を定めなければならない。
3 製造業者等は、追跡可能性の確保が製品要求事項である場合においては、固有の識別表示による区分について、管理するとともに、記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
48.第48条(追跡可能性の確保)(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.3.2.1 Traceability − General」に相当するものであること。
(2)第1項に規定する「追跡可能性」とは、購買された構成部品等や製造用物質といったいわゆる上流方向と、製造所から出荷されるまでのいわゆる下流方向との両方向において、履歴、適用又は所在を追跡できる状態にあることをいうものであること。


(特定医療機器に係る製品の追跡可能性の確保)
第四十九条 製造業者等は、構成部品等又は作業環境の条件によって特定医療機器に係る製品が製品要求事項に適合しなくなるおそれがある場合においては、当該構成部品等及び作業環境の条件のすべてに係る記録の追跡可能性を確保しなければならない。
2 製造業者等は、特定医療機器に係る製品の荷受人の氏名及び住所が記録されるようにしなければならない。
【0330001】
49.第49条(特定医療機器に係る製品の追跡可能性の確保)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.3.2.2 Particular requirements for active implantable medical devices and implantable medical devices」の一部に相当するものであること。
(2)このISO13485:2003 の要求事項においては、いわゆる能動植込み医療機器及び植込み医療機器全般に適用されるが、我が国においては特定医療機器制度が既にあることから、この省令においては、法第77条の5第1項に規定する特定医療機器に係る製品に適用することとしたものであること。なお、この条の趣旨は、法第77条の5の規定に基づく特定医療機器の承認取得者等による特定医療機器利用者の氏名、住所等の記録の作成及び保管、特定医療機器を取り扱う医師その他の医療関係者による特定医療機器承認取得者等への情報提供等と相俟って達成されるものであること。
(3)なお、特定医療機器に係る製品以外の製品について、追跡可能性を確保するための管理を行うことを妨げるものではないこと。
(4)GQP省令第25条第1項で準用する第9条第5項の規定に基づき、特定医療機器の市場への出荷の可否の決定を行う製造業者にあっては、荷受人の氏名及び住所に係る記録を作成し、当該記録に係る情報ついて製造販売業者又は選任製造販売業者に提供することを確実にすること。


(製品の状態の識別)
第五十条 製造業者等は、監視測定に係る要求事項に照らして、製品の状態を識別表示により区分しなければならない。
2 製造業者等は、試験検査に合格した製品(許可された特別採用(製品要求事項に適合していない製品について、その製品の製造管理及び品質管理に支障のないことを適切に確認した上で、その使用若しくは操作の許可又は製造所からの出荷の決定を行うことをいう。)の下で製造所からの出荷の決定がなされたものを含む。)のみが製造所から出荷され、使用若しくは操作され、又は設置されるようにするために、製品の状態の識別表示による区分を、製品の製造、保管、設置及び附帯サービス業務に係るすべての工程において維持しなければならない。
【0330001】
50.第50条(製品の状態の識別)(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.3.3 Status identification」に相当するものであること。
(2)この条は、第47条の規定とは別に、適合製品のみが製造所から出荷されることを確保することを主目的とした識別を確保しようとするものであること。
(3)第1項の「状態」としては、製品要求事項を完全満たしているものと判定されている状態、特別採用の下で製造所からの出荷決定がなされている状態、製造所からの出荷可否決定のための試験検査待ちの状態、製造所からの出荷可否決定の結果不適合製品とされた状態等が含まれうるものであること。


(製品受領者の物品)
第五十一条 製造業者等は、製品等に使用し、又は組込むために提供された製品受領者の物品を識別表示により区分し、検証し、保護しなければならない。
2 製造業者等は、前項の物品を紛失し、若しくは損傷した場合、又は使用に適さないことが判明した場合においては、製品受領者にその内容を報告するとともに、記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
51.第51条(製品受領者の物品)(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.4 Customer property」に相当するものであること。
(2)「製品受領者の物品」としては、例えば製品受領者から供給された表示物等を含むものであること。


(製品の保持)
第五十二条 製造業者等は、製造所における製造から出荷までの間における製品の適合性の保持(識別表示による区分、取扱、包装、保管及び保護を含む。)に係る手順書又は作業指図書を作成しなければならない。
2 製造業者等は、使用の期限が限定された製品又は特別な保管条件を要する製品の管理について、手順書又は作業指図書を作成しなければならない。
3 製造業者等は、前項の特別な保管条件について管理するとともに、記録を作成し、これを保管しなければならない。
【0330001】
52.第52条(製品の保持)(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.5.5 Preservation of product」に相当するものであること。
(2)製品の適合性を保持する上で、特に留意すべき事項としては、輸送時等において受ける衝撃、腐食、温度差、静電気放出等による損害、劣化、汚染等からの保護が重要であること。
(3)第2項の使用の期限が限定された製品については、その使用の期限が切れたものは、不適合製品として第60条の規定により適正に管理されることを確保すること。


(設備及び器具の管理)
第五十三条 製造業者等は、製品の製品要求事項への適合性の実証に必要な監視測定及び当該監視測定のための設備及び器具を明確にしなければならない。
2 製造業者等は、前項の監視測定について、実施可能で、かつ、当該監視測定に係る要求事項と整合性のとれた方法で実施されるようにするための手順書を作成しなければならない。
3 製造業者等は、監視測定の結果の妥当性を確保するために必要な場合においては、監視測定のための設備及び器具を、次に掲げる条件に適合するものとしなければならない。
一 あらかじめ定めた間隔で、又は使用の前に、計量の標準(当該標準が存在しない場合においては、校正又は検証の根拠について記録すること。)まで追跡することが可能な方法により校正又は検証がなされていること。
二 所要の調整又は再調整がなされていること。
三 校正の状態が明確になるよう、識別表示による区分がなされていること。
四 監視測定結果を無効とする操作から保護されていること。
五 取扱、維持及び保管の間、損傷及び劣化から保護されていること。
4 製造業者等は、監視測定のための設備及び器具の、監視測定に係る要求事項への不適合が判明した場合においては、従前の監視測定結果の妥当性を評価し、記録しなければならない。
5 製造業者等は、前項の場合において、当該監視測定のための設備及び器具並びに前項の不適合により影響を受けた製品について、適切な措置を採らなければならない。
6 製造業者等は、監視測定のための設備及び器具の校正及び検証の結果の記録を作成し、これを保管しなければならない。
7 製造業者等は、製品要求事項の監視測定においてソフトウエアを使用することとしたときは、初回使用にあたり、あらかじめ当該ソフトウエアが意図したとおりに当該監視測定に適用されていることを確認し、必要に応じ再確認を行わなければならない。
【0330001】
53.第53条(設備及び器具の管理)関係(第80条において準用する場合を含む。)
(1)この条は、ISO13485:2003 の「7.6 Control of monitoring and measuring devices」に相当するものであること。
(2)第三項に規定する「校正」を行う場合においては、必要とされる精度を考慮して実施しなければならないこと。また、校正の対象となる計器の範囲、校正の頻度及び校正の方法については、製品標準書及び手順書において規定しておくこと。




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