(注記)本項目における内容は、規格名称及び用語等を除いて弊社固有の解釈記述によるものです。無断利用、複写、転用、引用等は一切お断り申し上げます。

PPAPとは
PPAPとは、Production Part Approval Processの略称で、「製造部品承認プロセス」のことを言います。これは、自動車生産用部品・サービス用部品・バルク材に適用されます。この目的は、サプライヤー組織が顧客のすべての設計文書及び仕様書の要求事項を理解していて、製造工程が要求事項に適合する製品を正規生産の速度で生産出来る能力を有する事を確認することです。PPAPは組織の供給者にも適用しなければなりません。

PPAPの定義
・製造部品とは、量産時と同一の製造場所、治工具や設備、検査測定機器、工程、作業者、製造環境及び製造条件で製造されたものを言います。
・データを入手する場合、その対象部品は「有効な生産」より抜き取りを実施することが必要。
・複数の金型や鋳型などの場合には、それぞれで生産された部品を計測し、代表部品をテストする。

PPAPが要求されるケース
・新部品及び/叉は新製品(今迄顧客に供給していない部品など)
・従来部品における不具合の是正
・設計文書、仕様書及び材料に関する技術的変更に伴う部品変更
・従来承認されていた部品の中で新しく加わったオプションの構造や材料使用
・ツーリングを変更(新規・修正・追加・交換)した場合。(磨耗性ツールを除く)
・現存するツーリング、設備を改修、再配置した場合。
・供給者(下請負業者、購買先)により提供される部品・材料・サービスなどに変更があった場合。
・12ヶ月以上、ツーリングが量産に使用されなかった後の再生産。
・サプライヤー組織の品質問題の為に、顧客が出荷停止を要求した時。

※PPAPの最新版は、PPAP-4 4th Editionです。

参考1:Ford社のPPAP資料(pdf)
参考2:ダイムラークライスラー社のPPAP資料(pdf)
参考3:ゼネラルモーターズ社のPPAP資料(pdf)


部品承認に関する要求事項
(1)ワラント(部品出荷保証書)
(2)外観品質承認報告書(表面品質に関する要求事項がある部品)
(3)サンプルパーツ2個叉はCPで合意された数量及びサプライヤー保管マスターパーツ
(4)顧客及びサプライヤー組織のすべての設計文書
(5)設計文書はまだ変更されていないが、部品には既に折り込まれた設計変更承認記録。
(6)部品図面要求事項に基づくディメンジョン測定結果(図面に直接実際の部品の寸法測定結果記載も可)
(7)検査、試験に用いる補助具
(8)材料、性能及び耐久テスト結果(設計文書で指定されたもの)
(9)工程フローチャート
(10)工程FMEA(組織に設計責任が有る場合には設計FMEAも)
(11)製品、工程に関するすべての特殊な特性、重要特性を含んだCP(類似部品については、ファミリーCPで可)
(12)重要特性、特殊な特性に関する顧客の要求事項への適合を示す工程能力調査結果及び管理図などの補足データ
(13)計測システムのバラツキ調査結果
(14)要求がある場合には、顧客の部品図面、仕様書に合意したことの記録

提出レベル
・提出レベルは顧客が決定する。
顧客は次の要素などを考慮してサプライヤーに対し提出レベルを決定する。
(1)ISO/TS16949規格への適合(2006年まではQS9000への適合も可)
(2)顧客によるサプライヤー組織の品質状況評価(供給者の評価・選定・再評価)
(3)部品の重要性
(4)過去の供給成績
(5)サプライヤー組織の技術力
(6)同じ工場(サプライヤー組織)であっても、顧客によって要求される提出レベルが異なる場合がある)

提出レベル
内容(提出物)
レベル1 ・ワラント及び外観部品と顧客が指定した部品について外観品質承認報告書
レベル2 ・ワラント
・サンプル部品
・一部の裏付けデータ
レベル3 ・ワラント
・サンプル部品
・すべての裏付けデータ
レベル4 ・ワラント
・すべての裏付けデータ
レベル5 ・ワラント
・サンプル部品
・すべての裏付けデータをサプライヤー組織の製造場所で顧客による内容確認を受ける

要求事項
(1)補助図面及びスケッチ
(2)部品固有の検査、テスト用デバイス
(3)顧客指定の特殊な特性
(4)初期の工程能力調査
(5)Ppk指数の算出及び取るべき処置
(6)外観承認要求事項
(7)ディメンジョン評価
(8)材料テスト
(9)性能テスト
(10)ワラント(部品出荷保証書)
(11)仕様変更、設計変更
(12)複数の鋳型、ツール、金型、パターン


記録とマスターサンプルの保管
サプライヤー組織は、各提出毎に作成した記録とマスターサンプル、統計的工程の管理の結果及び該当する場合には外観品質承認報告書を保管しなければなりません。詳細につきましては顧客固有の要求事項を参照して下さい。

部品出荷状況
・サプライヤー組織は顧客より部品出荷処置の通知を受ける必要があります。
・サンプル品の承認後も、サプライヤー組織は製品が継続して顧客のすべての要求事項を満足することを保証する責任があります。
・特定の顧客より「Self-Certifying」と認定されたサプライヤー組織は特に顧客からの通知が無ければ、自己承認した文書を提出することによって、顧客承認を受けたものと見なされます。
・サプライヤー組織は、顧客承認の前に製品の生産用出荷を行ってはなりません。

(1)製造承認(Production Approval)
部品がすべての顧客仕様書及び要求事項を満たしていることを示しており、サプライヤー組織は、顧客の生産計画部門より示された生産量で出荷することが許可されます。
(2)暫定承認(Interim Approval)
生産上の要求に沿って、限られた期間あるいは数量の出荷を許可されるものです。
(3)拒絶(Reject)
提出部品及び文書が顧客の要求事項を満たさないことを意味します。量産品を出荷するまでに是正された部品、文書を提出し、承認を受ける必要があります。

コアツール(Core-Tool)
APQP(Advanced Product Quality Planning):先行製品品質計画
PPAP(Production Part Approval Process):生産(製造)部品承認プロセス(ここを閲覧しています)
MSA (Measurement Systems Analysis):測定(計測)システム解析
FMEA(Failure Mode and Effects Analysis):故障モード影響解析
SPC
(Statistical Process Control):統計的工程管理
(各項目をクリックして戴きますと、詳細な解説ページへ移動します)

これらは標準的な技法であり、顧客(自動車メーカやサプライヤー等)個別に、これらの技法に追加要求された、及び/又は顧客固有の「技術仕様書」があり、そちらが優先して適用(審査対象)されることになります。また、組織は、顧客個々の固有の要求事項に対応することが要求されており、組織の供給者すべてにも同様に適用しなければなりません。


弊社コンサルティングについて
ISO/TS 16949規格要求事項及び関連する要求事項等に従って、貴社組織固有の品質マネジメントシステムの構築を行い、活動しながら品質マネジメントシステムを改善し、より良い「ISO/TS 16949品質マネジメントシステム」の維持管理とそれらに基づいた活動方法をご提供させて戴きます。これからISO/TS 16949を構築しようとお考えの各位様はお気軽に「お問い合わせ」及び/又は「お見積もり」請求を下さるよう、重ねてお願い申し上げます。



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