
【ISO focusとISO management systems Magazine】
最近になって、ISO9001規格の改訂の話題を顧客様先でもよく耳にするようになった。まだちょっと先のことでもあり、今回の改訂は小規模な、しかも規格要求事項にはあまり影響を与えない軽微な内容として追補版の発行になることがアナウンスされている。どのような内容が追補版に記載されるのか、その概要としては次のようになることが言われているがその真意は不明。
1.第4項
(1)「4.1 一般要求事項」
アウトソースの管理について、更にその内容が明確化されるらしい・・・
(2)「4.2.1 文書化-一般」
”文書化された手順”における内容の明確化
(3)「4.2.3 文書管理」及び「4.2.4 記録の管理」
ISO14001規格との整合性や記録に関する明確化
2.第5項
(1)「5.5.2 管理責任者」
管理責任者に関する一連のプロセスの見直し
3.第6項
(1)「6.2.1 人的資源」
製品品質に影響を及ぼす要員とは、どういう方々を意味しているのかの明確化
(2)「6.2.2 力量、認識及び教育訓練」
組織にとって必要な教育訓練の明確化等
(3)「6.3 インフラストラクチャー」
支援業務の内容に関する明確化
(4)「6.4 作業環境」
作業環境における要求事項の明確化(今までが曖昧?)
4.第7項
(1)「7.2.1 製品に関する要求事項の明確化」
顧客への引渡し及び引渡し後の活動の明確化
(2)「7.3 設計・開発」
製造業以外の業種に対する指針的項目の記載
(3)「7.5.2 プロセスの妥当性確認」
製品実現の中で追記された項目への対応
(4)「7.6 監視及び測定機器の管理」
Softwareに関する事項の明確化等
5.第8項
(1)「8.2.3 プロセスの監視及び測定」
監視及び測定(計測)に関する具体化
(2)「8.2.4 製品の監視」
製品のリリースにおける明確化
(3)「8.5.2 是正処置」及び「8.5.3 予防処置」
レビュー(照査)対象項目を明確化
以上のような内容の追補版策定が言われている。ISO9001規格は、BS5750やANSIZ1-15規格から数々の変遷を経て現在に至っているが、要求事項はともかくとして、これを構築し、活動する組織の形骸化の方が目立って増えていることに危機感を感じている方々も多いと聞く。
顧客から要求されるから仕方がなく認証取得するのでは無くて、顧客から要求される以前に組織自らが積極的な活動を行うことが成功へ繋がるのではないか・・と日々考えさせられる場面が多いことは否めない。
それは、各種のマネジメントシステム規格を上手に会社戦略として取り込み、業務に活かしている企業様と、そうでは無い企業様との間にも企業間格差が広がっているような気がしてならないが、これはあくまでも個人的な主観に基づく感想であり、一概には言えない。
ここ最近は形骸化してしまったマネジメントシステムを抱える組織も多いと聞く。要員の一部の方々がそうであることに気がついていても誰も修正しようとせず、それを第三者に向って単に誇示するだけなら管理コストが無駄になるので避けるべきだろう。あらゆるマネジメントシステムは組織活動のバイブル的な存在として位置づけられ、世の中、地域社会、業界叉は組織自身が変化すれば、それに先行或いは追従して予防・是正・改善等の活動を実施するのが本来のマネジメントシステム活動ではなかろうか・・と常に考えさせられる。