チュークでは午前中のDeep-Diveを終えて、お昼の休憩はエテン島に立ち寄ることが多い。私は昼食は食べないので、皆さんが食べている間はカメラで遊んでいる。そんな時に冗談で撮影した半水面写真がこれだ。水中専用カメラ+13mmレンズなので全体的にボケてしまっている。

そんなことをしているうちに、ガイドが何処へ潜る?と聞いてくる。そこで、あまりダイバーがエントリーしない沈船ポイントでもある「北洋丸」を彼に告げたが、彼は何の躊躇も無く、OKと即答。しかし、同行しているダイバーの方々はどう思っているのだろうか・・・そんなことを気にしながらポイントへ到着。
早速エントリーすると案外潮通しがあるせいか透明度も良い。早速ブリッジ付近へ近づくとテレグラフを発見し、早速1枚撮影。テレグラフに記されている文字もはっきりと読み取れるくらい保存状態が良い。

ブリッジ内部を暫し散策し、そこから下へ続く階段があったので向かってみた。そこには通信機と思われる残骸(下の写真)があり、送信機の終段タンクコイルの破片やバリコン等が残っている。この時代の終段管となれば恐らく、いや確実に真空管が使用されていたはずであり、そのファイナル・チューブを探してみたが、見当たらなかった。

この沈船も容易に潜れる深さではない。本日2本目のダイビング故に、あまり無理をすると減圧症になってしまう可能性もあるので、水深40mくらいの所まで移動し、周囲を見たら誰も居ない。上を見上げると皆さん浮上しかけている。まあ、次回にでもまたゆっくり潜るとしようと思い、最後にメインマストを撮影した。

ちょっと幽玄な感じさえするこのマスト、次回のエントリーまで残っていて欲しいものだ。減圧を終えてボートに上がった時には、すでに夕刻が近づいていた。この北洋丸はエテン島の東に沈んでいる。エテン島は第二次大戦中には日本軍の飛行場があった場所だ。今では住民が住み、バナナ等の植物が生い茂っている。

南の島の夕暮れはとても素晴らしい。この時間がやってくると喉の乾きが増し、足は自然にレストランの方向へ向かう。道すがら、地元住民の子供達がお金欲しさに声を掛けてくる。道端には放置された自動車があり、それを隠すように草で覆われている。環境という面では相応しいことなど決してないが、それでも島の人々は力強く生きている。